• 2021/05/16
• こちねこびより第12号

こんにちは！

もうすっかり冬の記憶も遠くなりつつ、そしてまた夏の記憶が戻りつつある季節となりました。

どっちの事も同じように考えられて、素敵な季節ですね。

皆様におかれましてはどの季節が好きでしょうか。

私はどの季節も大好きです！

 

さて、今回は猫の病気についてお話ししたいと思います。

身近な病気で感染力が強く、そして今のところ有効な薬の無い、 猫エイズ（FIV） 猫白血病（FeLV） についてお話ししたいと思います。

 

まず、猫エイズ。

人間のエイズ（HIV）と同じく「レンチウイルス属」に分類され、よく似たウイルス構造を持っています。

猫のも人間のも通称で「エイズ」と呼ばれていますが、相互に感染する事はありません。

猫エイズは免疫機能が抑制されることによって、全身に色々なな症状を起こす『可能性』があるのが特徴です。

また、一度このウイルスが体内に侵入すると、今のところは完全には排除できないので、キャリアとして生活していかなければなりません。

感染経路は猫同士のケンカが主です。母子感染もあります。

主に血液からの感染で飛沫感染等はありません。

 

ちなみに過去に代表の家にいた猫も猫エイズになっておりました。

野良ちゃんから保護し飼い始めたのですが、老齢になって検査で陽性と分かったのです。

エイズ検査は抗体があるかどうかで判断するようなので、途中で変わるのはよくある事のようです。

気になって他の猫も検査しましたが、感染しておりませんでした。

ケンカなどをしていなかったからでしょうね。 

こういう事からも代表は猫エイズを恐れてはいません。

いずれ撲滅できるものと思っております。

病学的な検査によると、野良猫の10％ほどの猫が猫エイズに羅漢しているとの事。

私たちが頑張れば、撲滅できない数字ではありません！

用心深く、少しずつやっつけていきましょう！

 

次に猫白血病。

これは猫エイズと違い、完治する事も出来る病気です。

他の猫から感染しても、年齢や健康状態など免疫機能によっては、感染初期にウイルスを体から排除出来る場合があるのです！

しかしながら感染力は強く、「持続感染」の状態となった場合、その多くが3年以内に免疫不全やリンパ腫などのFeLV関連疾患を発症してしまうのです。

発生してしまった場合は完治する事が難しく、数か月から数年で死に至る怖い病気でもあります。

感染経路は感染した猫の唾液や涙、尿や糞便などに含まれたウイルスが、口や鼻から入ることで感染します。

具体的な状況としては、猫同士でケンカをしてかみついたり、じゃれて舐めあったり、食器やトイレを共有することなどでも感染します。

もちろん母子感染もあります。

猫白血病ウイルス感染症を予防するには、「とにかく感染猫と接触させないこと」です。

そして、ワクチンでの予防効果も期待できます。

ワクチンは、感染を100％予防出来るわけではありませんが、かなりの効果を期待できます。

ノミ等を媒介して感染する事もありますので、出来れば接種するのが望ましいですね。

 

今回、猫エイズ・猫白血病についてお話ししたのは理由があります。

ここのところ毎日、妊婦猫、赤ちゃん猫の保護依頼があります。

妊娠・出産シーズンなので仕方のない事なのですが、今のこちねこはまだ小さな団体です。

とうに、市に登録している収容数の限度を超えている状態ではあります。

多頭飼育崩壊で猫たちを不幸にしないように、分散して身内のボランティアに赤ちゃん猫のミルクボランティア等を引き受けてもらっております。

 

病気は怖いものです。

でも・・・ 人間も、猫も、全てのものも、誰だって好きで病気になるわけじゃないんです。

産まれてすぐキャリアになるのだって、望んでなったわけじゃないんです。

生命は全て同じく尊く、産まれたからには一生懸命生きるのです。 そしていつかはその生命を閉じるのです。

幸せに生き、幸せの中静かに死んでいく権利があるのです。 猫も、人間も、全てのものも。

 

こちねこは出来る限りの生命を救い、心も救い、最後まで、そしてその後も見つめていく団体です。

こちねこを応援して下さる方は、たくさんの生命の生き死にを間接的に応援して下さる方々です。

とても尊く、そして有難い存在なのだと思います。

心からそう思います。

本当にそう思います。

最後まで読んでいただきましてありがとうございました。

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